
なあたけひろ、去年はダート重賞での予想的中が無かったけど、何か対策はあるのかい?

おっしゃるとおり、ダート重賞の成績が散々でした。内外の有利不利が少ないので馬番別傾向などはあまり通用しないのかもしれませんねえ・・・
冬季(12~2月)のダートに強い種牡馬がいる?

前走レベルとかレース傾向とかはある程度参考になるだろうけどな、どこに着眼するよ?

これまであまり重視していなかった血統に着眼しました。「ダート戦は芝向き血統の馬が使われることがあるので血統が有効」という意見があるのでその検証も兼ねました。どのような方法がベストかは手探りなのですが、とりあえず「冬季(12~2月)のダートに強い種牡馬がいる」という仮説を立てて検証する形をとりました。

ほう、データの範囲(過去何年を対象とするか)とか、強い種牡馬の指標として何をとるかなど色々ありそうだがどうするか?

まず、データ範囲なのですが、種牡馬も入れ替わりが結構あるのであまり長いと陳腐化しますし、短いとブレの大きいデータになりますので1~5年くらいでシミュレーションしてみました。その結果3年程度が良いのではないかという結論になりました。

冬季(12~2月)の過去3年ってことは、
2018年12月、2019年1月、2月
2019年12月、2020年1月、2月
2020年12月、2021年1月、2月
が対象ってことだな。

ハイ、そのとおりです。

それと「強い種牡馬」の指標をどうするか?

勝率、連帯率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率などの候補があったのでシミュレーションをしてみました。まず、回収率はあまり上手くいきませんでした。理由も「回収率はオッズとの関係になるので種牡馬要因でのコントロールができないから」と考えられるため納得です。

なるほど、そういうものか。
強い種牡馬は「勝率」が高い

勝率、連帯率、複勝率の比較ですが、シミュレーションの結果「勝率」がよさそうです。やはり種牡馬の評価は「勝数」が一番ということと、シミュレーションの過程で気付いたのですが、多くの種牡馬は晩年になると、連帯率、複勝率に先んじて勝率が低下していく傾向がみられます。

ほほう、そういうもんなんだな。

単に勝率が高いだけだと出走回数が少ない種牡馬を拾ってしまうので、出走回数の上位から並べて、ある程度の勝率(暫定8%としました)という条件で牡馬をピックアップしました。
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 |
ヘニーヒューズ | 73- 52- 53-400/578 | 12.6 |
クロフネ | 38- 36- 36-345/455 | 8.4 |
ロードカナロア | 43- 40- 33-304/420 | 10.2 |
アイルハヴアナザー | 30- 28- 24-294/376 | 8.0 |
オルフェーヴル | 36- 28- 32-237/333 | 10.8 |
キングカメハメハ | 30- 42- 16-223/311 | 9.6 |
ハーツクライ | 32- 33- 23-212/300 | 10.7 |
エンパイアメーカー | 21- 25- 20-187/253 | 8.3 |
キズナ | 22- 26- 25-146/219 | 10.0 |
ディープインパクト | 22- 18- 19-145/204 | 10.8 |
マジェスティックウォリアー | 16- 20- 13-138/187 | 8.6 |
エピファネイア | 11- 7- 5- 99/122 | 9.0 |
トランセンド | 11- 10- 14- 83/118 | 9.3 |
カレンブラックヒル | 9- 9- 13- 74/105 | 8.6 |
アポロキングダム | 8- 6- 6- 67/ 87 | 9.2 |
モーリス | 7- 7- 6- 55/ 75 | 9.3 |
ディスクリートキャット | 8- 3- 4- 57/ 72 | 11.1 |
リアルインパクト | 6- 4- 3- 59/ 72 | 8.3 |
ドゥラメンテ | 7- 4- 7- 46/ 64 | 10.9 |

ドゥラメンテの次に来るのはストリートセンスだが、出走37回と少ないのでそれ以下は外しても問題はないな。

それと、出走頭数が多く、比較的勝率も高い以下の3頭ですが・・・
サウスヴィグラスは現3歳世代がいないので晩年種牡馬と判断して対象外
パイロとシニスターミニスターは対象とすることにしました。
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 |
サウスヴィグラス | 34- 25- 33-345/437 | 7.8 |
パイロ | 33- 28- 30-330/421 | 7.8 |
シニスターミニスター | 26- 26- 18-262/332 | 7.8 |

なるほどな、了解だ。
冬季(12~2月)のダートに強い種牡馬 はこれだ!

これで全21頭となります。ここで現3歳世代数が8のアポロキングダム、11のトランセンド、17のアイルハヴアナザー(ラストクロップ)。は外してもあまり影響が無いのですがとりあえず対象としました。
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 |
ヘニーヒューズ | 73- 52- 53-400/578 | 12.6 |
クロフネ | 38- 36- 36-345/455 | 8.4 |
パイロ | 33- 28- 30-330/421 | 7.8 |
ロードカナロア | 43- 40- 33-304/420 | 10.2 |
アイルハヴアナザー | 30- 28- 24-294/376 | 8.0 |
オルフェーヴル | 36- 28- 32-237/333 | 10.8 |
シニスターミニスター | 26- 26- 18-262/332 | 7.8 |
キングカメハメハ | 30- 42- 16-223/311 | 9.6 |
ハーツクライ | 32- 33- 23-212/300 | 10.7 |
エンパイアメーカー | 21- 25- 20-187/253 | 8.3 |
キズナ | 22- 26- 25-146/219 | 10.0 |
ディープインパクト | 22- 18- 19-145/204 | 10.8 |
マジェスティックウォリアー | 16- 20- 13-138/187 | 8.6 |
エピファネイア | 11- 7- 5- 99/122 | 9.0 |
トランセンド | 11- 10- 14- 83/118 | 9.3 |
カレンブラックヒル | 9- 9- 13- 74/105 | 8.6 |
アポロキングダム | 8- 6- 6- 67/ 87 | 9.2 |
モーリス | 7- 7- 6- 55/ 75 | 9.3 |
ディスクリートキャット | 8- 3- 4- 57/ 72 | 11.1 |
リアルインパクト | 6- 4- 3- 59/ 72 | 8.3 |
ドゥラメンテ | 7- 4- 7- 46/ 64 | 10.9 |

おお、早速だが今シーズンのこれまでの結果はどうなんだ?

ハイ、2021年12月、2022年1月の回収率を計算してみました。単勝回収率93%、複勝回収率74%となかなかの結果ですね。「冬季(12~2月)に強い種牡馬がいる」という仮説はある程度立証されたということで良いと思います。

いいじゃないの!

距離適性やオッズなども考慮すれば回収率100%を超えることもできるかもしれませんね。ただし、シミュレーションの過程で回収率が高くなるような操作になっている可能性もあります。そうならないように注意したつもりではありますが。

今シーズンの終了までまだ1月半あるから、これらの種牡馬の成績にも注目していこう。

ハイ、よろしくお願いします。
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